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[日常のお世話]コーンスネークの食にまつわる話、前編[シンプルだけど奥が深い]


これまで飼育する前に準備することや、健康な個体の見分け方の保存版の記事を書いてきましたので、今回はコーンスネークの「食」に注目しまとめておきたいと思います。
「コーンスネーク 飼い方」というワードで検索すれば沢山のテンプレがヒットすると思いますが、それがどういった根拠に基づいたものか、また、初心者の方がイメージしやすいように具体例も踏まえて詳細に書いていきたいと思います。
まずは前編といたしまして、日ごろのお世話に関するトピックから始めていきたいと思います。


餌の種類
手に入りやすく、一般的なのは間違いなくアルビノ(白)のマウスでしょう。コーンスネークにとってのマウスは完全栄養食と言われており、マウスのみで終生飼育が可能です。

なにがでるかなではいくつかの種類のマウスや他の餌も使用しますが、どれも特殊な用途のためであり、ヘビが適切な間隔でマウスを食べている場合には給餌する必要はありません。
逆に嗜好性の高い餌の場合は一度味を覚えると冷凍マウスを食べなくなってしまうこともあるため、「おやつに~」や「たまには別の味も~」といった感覚で容易に試すことは避けましょう。
特に鶏肉に関しては多くの質問をいただきますが、栄養価の面でも問題があると言われているのと、その後マウスを食べ無くなる可能性があるため使用は避けた方がいいかと思います。

餌の頻度
「ベストは?」と聞かれると「肥満でなく痩せているでもなく、成長スピードを妨げず且つ身体に負担のかからない個体に合わせた給餌頻度」なのですが、そもそも爬虫類の中ではポピュラーなコーンスネークでさえ統計的なデータは十分とは言えません。
また、個体や飼育環境によって消化吸収の速度は異なるため、ベテランの方々も数値ではなく感覚でベストな状態を推測しているのが現状です。

テンプレ的にはハッチリング・ベビー~イヤリングなら排泄をしたら給餌というサイクル
イヤリング~サブアダルトは週に1,2回
アダルトなら1週間~10日に一回程度

が一般的に言われている頻度ではないでしょうか。
上記の頻度で定期的に餌を食べているコーンであれば2年足らずでアダルトサイズまで育ち、繁殖も可能な状態になるはずです。

P1000359.jpgImage008_2020012322463102e.jpg
アダルトサイズは1m+αぐらいですが、持ってみると初心者の方は意外と小さいことに気づかれると思います。


一方でなにがでるかなでは吐き戻しがなければ食べるだけ給餌し、サブアダルトサイズまではある程度ぽっちゃりした体形を維持することを推奨しています。
これに対してネット上では「与えすぎは健康に良くないのでは?」といった指摘が多く見受けられますが、私の経験則では成長過程で肥満によって命を落とす個体はほぼ0だと思っています。
自然界での彼らの生活を考えてみた場合でもそうですが、生まれてからの成長する速度が早ければ外敵から身を守ることのできる確率が上がりますし、来る冬眠にも備えなくてはなりませんので、肥満など気にせず食べ続けるように進化してきたはずです。
では何故こうもヘビの給餌に関して肥満に対する畏怖が広まったのでしょうか?

これまでに寄せられました相談を思い返してみると、初心者の方がコーンスネークを死なせてしまった場合、原因を特定できずに「突然死」と結論づけてしまうことが殆どです。

そしてこの突然死の原因を考えた時に真っ先に挙がってくるのが肥満で、「餌をやり過ぎたから死んでしまった」と多くの方が仰っており、これが誤った情報が広がっていった原因だと私は考えています。
私はここ10年ほどの間はかなりの数のコーンをこの飼育方法で成長させていますが、「原因の全く分からない突然死」又は「成長過程のぽっちゃり個体の突然死」というものを全く経験したことがなく、これも裏を返せば「ぽっちゃり体形が健康を脅かすことがない」という理由のひとつになり得ると思っています。

加えて便秘に関する質問も沢山いただきますが、温度管理をきちんとしている限り99%問題はないと思っています。
私もコーンスネークを飼い始めの頃は温浴をしたりして排泄を促したりもしましたが、消化を完全にしていない糞を出したり、温浴自体やその際のハンドリングのストレスにより嫌がって臭い汁を出したりする姿を見ているとベネフィットよりもリスクの方が断然勝るような気がしたので現在では全く行っていません。
一方でパイソンやボアでは食べさせ過ぎによって便秘から脱肛まで色々と大変な思いを経験したことがあり、これらの種には温浴は対症療法として有効だと思っています。

また、サブアダルトまでぽっちゃり体形を維持するメリットに関してですが、これは人間に置き換えた場合と同じことだとも思っています。
ヘビでもある程度ぽっちゃりしている方が感染症に対する抵抗力は強く、食べるものがなくとも暫く耐えることができ、安心して繁殖に取り組める身体をつくれる、といいこと尽くめだと思っています。

アダルト以降も食べるだけ与えた結果、鱗と鱗の間に直接肌が見えるような肥満個体には勿論ダイエットを推奨しますので、あくまでぽっちゃりを維持するのは生後一年程(サブアダルトになる)までの限定期間と考えていただけるといいかと思います。


餌のサイズ
これも最もよくお問い合わせいただく質問のひとつなのですが、回答にテンプレはなく、どのタイミングで餌をサイズアップするかは個体を見て決めるといいかと思います。
私の場合は「吐き戻しをしない限り出来るだけ大きな餌」という定義で給餌していますが、万が一にも吐き戻しをした場合には個体が体力を消耗し弱ってしまうこともあるため初心者の方は餌のサイズアップを慎重に行われることをお勧めします。
具体的なマウスの大きさですが、胃腸が強い個体の場合は胴の一番太い箇所の1.5倍くらいの大きさ(太さ)でも難なく消化吸収しますし、虚弱体質が多いと言われている品種(特にディフューズ系、ブリザード系、スケールレス系、また選択交配系や3重コンボ以上の品種)は胴回りと同じくらいか少し小さめのマウスから始めて様子を見ると良いと思います。

IMG_2771.jpgIMG_2772.jpg
パルメットは吐き戻しもなく健康優良児だったのでこのぐらいのサイズを上げていました

IMG_2843_2020012322545927b.jpgお腹の弱い子はこのぐらいでも一杯一杯

P1000386.jpg以前に殖やした個体が自分と同じ大きさの兄弟を事故で飲み込んでしまったこともありましたが問題なく消化したことも・・・


マウスの各サイズの名称として、ピンク(ピンキー)、ファジー、ホッパー、アダルト、リタイアが一般的かと思います。
ピンクとアダルトは爬虫類業界では最も消費量が多く、それぞれさらにS、M、Lとサイズ分けされて販売されていることが殆どです。
コーンスネークの場合は相当大きな個体でない限りリタイアは使う必要もありませんので、最終的にはアダルトMかアダルトLが入手できれば問題ありません。

同じマウスでもサイズによって組成・栄養成分には違いがあり、「餌のマウスをサイズアップしたら成長速度も上がった」などという話もよく耳にします(成分表は無断転載出来ないため気になる方は各自検索してみて下さい)。
同じサイズの大きさのマウスを一度に2,3匹与えている場合は、サイズアップを考えてもいいと思います。
サイズアップを望むにあたり、通常の給餌間隔よりさらに1,2日余分に日をあけて、お腹を十分減らしてから与えると吐き戻しのリスクをさらに減らすことが出来ると思います。

初心者の方には小さな個体をお勧めしませんが、もし入手してしまった場合にはとにかく小さいマウスを購入してください(ショップによってはピンクの特に小さいサイズをピンクSSという名称で販売されていることもあり、小さい個体には有用です)。
もしそれでも食べることが出来ない場合は、カットしたマウスを与えることも考えてください。
(飼育温度を高めに設定することで代謝を促せば殆どの場合にピンクSで問題ありませんので、それでも大きくて吐き戻す際の最終手段となります)
私は出来るだけ断面積を小さくしたいので、上半身と下半身にカットしています。


Image079~00
ディフューズ(ブラッドレッド)系統は多産になる一方で卵が小さくなるため生まれてくる個体も小さくなりやすく、初心者の方は購入の際にお気をつけください。


餌の与え方
新しいケージや環境に馴染む前に餌を与えると吐き戻したりすることがあるため、お迎えした当日は餌を与えず早くとも翌日からにして下さい。

冷凍マウスの解凍方法は色々ありますが、湯煎が無難な方法だと思います。
なにがでるかなでは直接ぬるま湯にマウスを浸して待ち、人肌より少し暖かいぐらいになったら与えていますが、この方法ではマウスのにおいが薄くなってしまうのとマウスが濡れてしまうため、個体によっては嫌がることもあります。
また、あまり暑いお湯で解凍するとタンパク質が編成し、白く湯だったような状態になります。
多くのコーンはこの状態を嫌うのと、真偽の程は定かではありませんが消化に悪影響が出るとの情報もありますので暖め過ぎない方が良いです。
解凍方法にバリエーションを与えることで拒食状態から立ち直ることも多々ありますので、その辺の方法は後編で詳しく紹介いたします。

ピンセットから直接与える方法と置き餌がありますが、個体によって好みが分かれるため各自ヘビさんと相談してください。
ピンセットから与える場合、マウスを目の前で小刻みに震えるように見せてやると巻き付いてから食べだす個体が多いと思います。
上品な個体はマウスが死んでいることを認識しているのか、巻き付かずにそのままゆっくりと飲み込み始める個体もいます。

給餌の際は注意深くコーンの反応を見て、興味がありそうかどうか(見に来るか、舌を出してにおいを嗅いでいる)、食べたそうにしているか(鼻でコツいたり、噛みつくけど放す)判断してください。
興味があるようであれば、マウスの解凍方法や給餌方法に変化を与え、皆さまのコーンがどういった給餌方法を好むか探ってみてください。

もし人間を見ただけで逃げ回ってパニックになる場合や、ずっと隠れて出てこない場合は置き餌で様子を見て下さい。
ペットシーツやキッチンペーパーを床材に用いていると下に潜ることがありますが、その際は床材をめくってコーンの見える位置に置き餌しておくと食べることがよくあります。
警戒心の強い個体は短時間の置き餌では食べないこともよくあるため、一晩放置してから翌朝確認といった長めの放置がおすすめです。

書き忘れや疑問に思うことがございましたらお気軽にご指摘いただけると幸いです。
ではでは後編の拒食編に続きますm(_ _)m
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飼育する前に

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  • 2020⁄01⁄27(月)
  • 08:51

Re: 今回も勉強になりました

>Whitesnakeさん
こんにちは。
温浴に関しては賛否両論有ると思いますが、うちの個体や友人の話でも温浴はなしでも問題ないので記事に書いたような結論に私は至りました。
パイソンやボアは一般的なナミヘビに比べると代謝が遅く、食べ過ぎると肥満はもとより色々な弊害が起きるので、温浴も疾病予防や対症療法としてはありだと思っています。
どんなヘビでも一番良いのはケージ内にホットスポットを設けてやり(プレートヒーターよりも高温設定で40℃くらい)、ヘビが自分自身で温度を選べるようにしてやることだと思っています。
自然界では餌を食べた後や一日の始めなどは日の当たるところで気持ちよさそうに日光浴している姿をよく見ますが、飼育下では広いケージで行わないと全体が暑過ぎたり乾燥気味になってしまうことがあるので難しいと思っています。

インスタでボールの画像を拝見しました!
娘さんの品種のチョイスは中々将来性を感じますね~。
表現型がBELだということでモハベかレッサーか!?と思っていたのですか、バターも対立遺伝になるんですね!
しかも調べてみるとBELの表現型を示す対立遺伝体はまだまだあるようで・・・私が少しかじっていた頃からかなり情報が更新されていて驚いています。
ボールはボリュームがあるのに扱いやすいし、体色もきれいでバリエーションも豊富と人気がない方がおかしいぐらい素敵な種類ですよね。
パルメットと一緒に成長していく様子を楽しみにしています。

この季節、他のナミヘビ達が乾燥に悩まされている中でドウキョウナメラ(ペルシャナメラも)は問題なく綺麗に脱皮してくれるので安心して見てられます。
が、餌食いは最悪で、1カ月ほど食べなかったため流石に心配になり活餌を上げ始めたのですが、冷凍は全く食べずに活餌だけほぼ毎日のペースで今は食べています・・・
活餌なら食べるので環境は問題ないはずなのですが、これからまた冷凍に餌付けなおさないといけないので先が思いやられます( ;∀;)
  • 2020⁄01⁄28(火)
  • 00:52
  • [edit]

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