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[トラブルシューティング:拒食の対処法]コーンスネークの食にまつわる話、後編[ハッチ後ベビーの餌付けにも]


コーンスネークに限らず他の種類であっても、ヘビ飼育で一二を争うほど問題に挙がるのが拒食(餌付け前を含む)です。
「購入してから食べていない」、「生まれてから餌付いてくれない」「新しいケージに引越ししたら食べなくなった」、「ハンドリングしたら食べなくなった」、「季節の変わり目から・・・」、「同じ部屋でマウスの飼育を始めたら・・・」、「何もしてないのに・・・」・・・・以下略・・・

例を挙げればきりがありませんが、繊細な個体は人間では考えられない刺激によって何の前触れもなく拒食を開始し、そして適切な処置をとることが出来れば驚くほど簡単に餌を食べ出します。
「飼育が難しい」と言われる種類のヘビほどこういった拒食になりやすい傾向があり、戦いに明け暮れた先人達は時には思いもよらぬ方法を用いて解決してきました。
私も困った時には色々と試すことにしていますが、「マジで!?」と思って試したものが解決に繋がったりしたことが多々あったので、どうにもいかなくなった場合は試行錯誤してみるのも良いかと思います。
前回、実際に私の飼育個体で起こった拒食の例とその立ち直らせ方を掲載しましたので、それと併せて読んでいただけるとより具体的に時間経過の実感が湧くかと思います。
拒食とその対処例 ←Click!!


Untitled-1_20200217210916419.jpg餌付け前の個体は餌付け済みより低価格で販売されることが多く、何といっても”生まれたて”の状態から飼育を開始出来るのが魅力


[まずは拒食の原因を考える]
本当に意味もわからず拒食を始める個体もいますので、まずは環境がきちんと設定できているかを再度チェックしてください。
初心者の方で「食べていたコーンが食べなくなった」という場合では環境・飼育方法に問題がある場合が殆どです(そしてその原因のうちの90%ぐらいが温度によるものです)。
「飼育する前に」のカテゴリでコーンスネークの理想環境や購入前にチェックすることがまとめてありますので、まずは下記のポイントに問題がないかをご確認下さい。
温度
湿度
ハンドリングの頻度
ケージの設置場所(騒音、揺れ、明るさ)
脱皮前
病気


環境に問題があれば即座に解決し、安静にした後再度給餌を繰り返し行い経過を観察します。
ここで例えば普段から温度を測っていない場合だと、まず温度計を購入・設置し、昼と夜の温度差を測り、最低・最高温度を外気温と比較して一週間分ぐらいまとめてみたり・・・と貴重な個体を救うための時間を大幅にロスしてしまいます。
予め日々の環境を測定しておけば原因を突き止めるのにも時間はかからず、またぽっちゃり体形を維持しておけば拒食が始まってから死ぬまでの時間を多めに稼ぐことが出来るので、こういった緊急事態に備えるという意味でもお勧めです。
そして最後の病気に関してですが、異常が見つかった場合はすぐに爬虫類を診察することができる動物病院へ行きましょう。


[拒食の対処法]
環境チェックを終えたので、飼育環境は問題ないはずです。
それでも食べない個体はあの手この手で機嫌を伺い、後は強制給餌か天に祈るしかありません。
この項目ではコーンスネークの機嫌を伺うために出来る方法を私が思いつく限り、その長所・短所と共に書いておきます。
お勧め度は試しやすく個体への負担がかからないもの、そして効果の高いものほど高めに設定してみました。

餌の解凍方法 お勧め度★★★
お湯に直接つける or 直接つけない、様々な解凍方法(プレートヒーター上、常温解凍、電子レンジ等)
高めの温度の餌を与える or 低めの温度の餌を与える。
コメント:すぐに試せる上に、効果はそこそこ、まずは色々な温度と濡らすor濡らさないを試してみましょう。
電子レンジは暖め過ぎると爆発するので注意してください。

ピンセットでの演技 お勧め度★★★
個体が逃げ回らず見ているなら、ひたすらピンセットで餌を転がしたり、鼻先にちょっと当ててみたりする。
怒って噛みついてきたときにそのまま勢いで食べさせるというテクニックもある。
コメント:普段からやっている方も多いのでは?ただし怒らせ過ぎ、怖がらせ過ぎには注意が必要です。

140315_150446_20200217210912894.jpg怒りっぽいベビー個体は餌付けが楽


シェルターを設置する お勧め度★★★
ヘビの体が丁度収まるくらいの大きさのシェルターを設置するとヘビ達は落ち着くようです。
コメント:頻繁に覗かず、シェルターの出入り口の近くに置き餌しておくといつの間にか食べていることがあります。

マウスににおいをつける(こすりつける) お勧め度★★★★
マウスの血、カエル、ヤモリ、魚、シーチキン、良く茹でた卵の白身、生の卵黄、鶏肉
コメント:どれも効果的と言われているが、癖が強いものもあり個体によりけり。
床材が汚れたりするだけで特にデメリットもないため、マウスを与える際に色々美味しそうなものをこすり付けてみると新しい発見があるかもしれません。
シーチキンとゆで卵はあまり知られていませんがシシバナの餌付けに効果抜群で、ヨーロッパのブリーダーの間では有名です。
拒食というより餌付け前のベビー達に用いられることが多い方法です。

マウス以外の給餌 お勧め度★★★
においではなく上記の物をそのままやるという方法です。
シーチキン(魚)を直接食べるというのは聞いたことがありませんが、それ以外は好む好まずは別として食べるようです。
中でも鶏肉(鶏の胸肉やうずら)はマウスより喜んで食べる個体がたまにおり、餌付け目的で給餌されます。
コメント:私は生の鶏の胸肉をたまに使いますが、幼体で食いの悪い個体が思いがけず食べたりするのでいつも驚きます。
栄養価は偏っていますので、胃腸の準備体操に使う、ぐらいの気持ちでやっており長期間は絶対に使用しません。

活マウス お勧め度★★★★★
いわずもがな最強と名高い拒食の解決法。
生きたマウスを給餌することに精神的な抵抗があることや、あとは入手が困難なことがデメリット。
ホッパー以上の大きさを与える時にはマウスも攻撃力があるため注意が必要。
ハムスターやパンダマウスは栄養価に偏りがあるが(脂肪分が多いとされる)、嗜好性に関してはかなり良い。
コメント:痩せており、活餌を食べないようなら強制給餌に踏み切っても良いのでは?と個人的には思うくらい信頼性の高い解決方法だと思っています。

毛色の違うマウス お勧め度★★★★
コメント:黒やアグーチの毛色のマウスは人間でも分かるほど白よりもにおいが強く、ヘビも個体によって好みが分かれます。

ピンクラット お勧め度★★
コメント:そもそも食べない個体はベビーサイズが多いので、ピンクと言えどもラットなので大きすぎることが多い。
一般的には嗜好性はマウスより低いが、たまにラットが好きな個体もいるらしいので、試してみる価値はあるかもしれません。

ヘビ用ソーセージ お勧め度★
マウスをソーセージ様に加工したもの。
コメント:コスパが良くないため日常的にも使用されていませんし、一般的に嗜好性は高くありません。

袋に閉じ込める お勧め度★★★
ワイルドのボールパイソンを拒食から立ち直らせるのに昔流行った?方法。
通気性のいい紙袋や小さな箱に餌とヘビを入れて密室をつくり、一晩置くと食べることがある。
コメント:類似した方法として、ケージが広すぎて落ち着かない場合は一時的に小さなプラケで飼育すると上手くいくことが結構あります。
効果的な場合も多いが移動はストレスにもなりうるので一長一短ではないでしょうか。

P1000344.jpg最近のCBボールはコーンと同じくらい入門種として初心者に勧められるようになりました


温度を上げる お勧め度★★★
ケージ内の温度を30~32度に設定する。
代謝が上がって食欲増進につながると言われているが、体力の消耗も激しくなる点に注意。
季節の変わり目に寒さを感じて拒食を始めた個体には有効とされる。
コメント:少なくとも個体の体力に十分な余裕がある場合のみ行うのが好ましいと思います。
32度を上限として、それ以上には絶対にならないようにコントロールしてください。

動物病院に連れて行く お勧め度★~★★★
基本的には治療というより飼い主が獣医師からアドバイス・指導をしてもらうことになる。
適切な指導や解決策を提示できるかは獣医師の腕によるところが大きく、何とも評価しにくい。
爬虫類を取り扱うことのできる獣医師を日ごろから見つけておくことが大事。
コメント:動物病院までの移動もヘビのストレスとなることと、行ったとしても拒食を直接治す治療法(医療行為)はないため、症状が「拒食のみ」の場合は指導を受け結局は自分で治すこととなる。
診察の際に何らかの疾患が見つかることがあるため、健康状態をチェックしてもらうために行くのはありかもしれません。

小さいサイズの餌 お勧め度★★★★
普段ホッパー以上の毛がフサフサの餌を与えている場合はピンクやファジーを与えるとすんなり食べる場合があります。
コメント:毛のないマウスの方が嗜好性が一般的には高いようです。
大きな個体でも冬眠明けや意味不明な拒食になった際など、ピンクやファジーは常に冷凍庫にあると色々な用途に使えます。

機嫌が直るのを待つ お勧め度★★★
熟練者の方は環境を適切にセットし、ある程度の種や品種の特性も把握したうえで飼育を始めることが多く、それで食べないなら空腹に耐えかねて自発的に食べるようになるまで待つ、という方法です。
熱帯魚業界では活き餌から人口餌へ切り替える時に魚との我慢比べとなることが多々あるのですが(魚に強制給餌はできないため)、やせ細っていく個体をただただ見守るのは飼育者の精神面に与える悪影響が大きく、(飼育者の)胃腸に問題が発生する場合も。
一方で飼育者のことなど一切気にせず何事もなかったかのように時間が経てば食べ始める個体も多いため、いらぬストレスを与えずに待つというのも一つの手だと思います。
死までのカウントダウンを正確に把握し、どこで次の一手を打つかはその人の経験やセンスによるところが大きく、熟練者の方がどのタイミングで次の解決策を模索し始めるかは見ていて非常に良い勉強になります。


[強制給餌のタイミング]

拒食が始まるまでは体型もしっかりしていて健康的だったと仮定すると、ベビーサイズであっても3週間ぐらいは余裕で食べなくとも生きています。
ですがぎりぎりまで粘った挙句、骨と皮だけになってから強制給餌したとしても上手く消化できずにそのまま死んでしまうことが多いため、私は痩せてきたのが目で確認できる状態を強制給餌のタイミングとしています。
「強制給餌は最後の手段」と書くと大袈裟な感じになってしまいますが、特にベビーサイズの場合は体力があるうちに早めに行うことも重要です。
特に餌付け前の個体(生まれたて)にはさっさと食べさせて内臓を働かせてやることによって、次回の給餌からすんなりと食べ始める個体が結構います。

サブアダルト以降の個体が拒食をする際は何らかの原因があるはずなので、その場合はまず飼育環境にあるであろう原因をとり除くことを始めに考えます。
いずれにせよ強制給餌は初心者が行うべき行為ではないと思っていますので、始めは信頼のおける熟練者に目の前で見せてもらい、コツなどを直接教えてもらうことを激しくお勧めいたします。
強制給餌の仕方は静止画では伝え辛いので、何かいい方法がないかと現在考え中です。

大分長くなりましたが、ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございました。
ご質問、ご指摘、また感想等、お気軽にしていただけますと大変嬉しいです。
ではではm(_ _)m

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飼育する前に

[拒食は]コーンスネークの食にまつわる話、番外編[現場で起こっている]


今回は番外編としてタイムリーに実際に私の飼育個体で起こった拒食の例とその立ち直らせ方を載せておきたいと思います。
コーンスネークではなくドウキョウナメラでの例ですが、実例はかなり参考になると思いますので次回の拒食にまつわる記事と併せて読んでいただくとより実感が湧くかと思います。


今回の経緯
2019年12月14日のハムショーでドウキョウナメラのベビーサイズをペアで入手し飼育を始めたことが始まりです。
持ち帰った翌日から給餌を開始し、1週間の間に雌は2匹、雄は1匹の冷凍ピンクマウスを食べました。
ここまでは順調だったのですが、その後は全く食べなくなり、年が明けてしまいました。

体型の変化
もともとコーンに比べて頭も小さく細身な体型の上によく動き回るので、痩せ出したら死ぬまでは早いだろうなと考えていたのですが、意外と省エネなのか、それとも飼育温度が若干低めに設定されているためか(22~27℃)、目で見てわかるような変化は1月の半ば頃までほぼありませんでした。
1月の半ば頃には少し痩せてきており、動き回る元気はあったのですが、私の基準では強制給餌をするのであればそろそろかなという状態でした。
脱皮はうちに来てから雄雌共に2回していますが、この種は乾燥に強い(好むとも)と言われており、栄養状態が悪くてもきれいに一本脱ぎをしています。

対策を考える
こういったベビーサイズでは考えている時間も勿体ないので、2週間も食べない日が続けば私は対策を始めるようにしています。
特に現在はドイツに住んでいますので、日本の様に何でもネットで購入できる訳ではなく、言語の壁もあるため早め早めの対応を求められます。
後編の記事でも書きますが、私の断然お勧めは活餌ですので、今回もベストを尽くそうと思い、マウスの準備(アダルトマウスペアの購入)を始めました。

活餌の準備期間
マウスを繁殖させて活ピンクを得るのには20日前後かかるため、その間も冷凍マウスを1日おきに置き餌で与えていましたが全く食べませんでした(ネルソンミルクが残した餌を全部食べてくれるので凄い勢いで成長しています)。

IMG_3261.jpg全く好き嫌いがない健康優良児

並行して鶏肉や毛色の違う冷凍マウスも試してみましたが効果はありませんでした。
また、カエルを実験動物として使用している友人に廃棄する個体はないか尋ねたり、「カエルにマウスをこすらせてくれない?」と意味不明な質問もしてみたりしましたが、爆笑され断られました。

活餌給餌開始~現在
そんなことをしている間にも拒食期間は1カ月ほどとなり、そろそろ目に見えて痩せてきたところでようやくマウスが生まれました。
そして早速ドウキョウナメラのケージに活ピンクを投入したところ・・・5秒で食べました・・・

それから約1週間が経ちましたが、ほぼ毎日のペースで活ピンク~ファジーを食べており、体型もすっかりふくよかになりました。

IMG_3240.jpgIMG_3242.jpg
アリゾナドウキョウナメラ♀
体型は細身のままですが割と成長しています。

IMG_3243.jpgIMG_3259.jpg
アリゾナドウキョウナメラ♂
成長に伴って模様が変化していく途中で、今が一番パッとしない体色になっています。沢山食べて早く両親みたいなきれいな体色に成長してほしいです

これから活餌がなくなるために冷凍へと切り替えていこうと思っています。


まとめ
原因は特定できませんが、おそらく日照時間や季節の敏感な変化を感じ取って食欲が減退したのだと思っています。
加えて、もともと冷凍マウスへの興味も薄かったため、完全には餌付けが済んでいなかったのだと思います(ベビーサイズ、特に”飼育が難しい”と言われる種類のヘビではよくあること)。
もし活餌を食べなかった場合には活ヤモリや活カエルを用意しつつ強制給餌に踏み切ろうと考えていたので、無事に解決してほっとしました(切実)。
痩せてきた過程も写真で保存してお見せできれば良かったのですが、出来るだけケージに触りたくなかったのでほぼ文章となりました、ご了承ください。

今回の番外編は出来事をそのまま書いてますので意味不明な箇所もあるかと思いますが(カエルにマウスをこする!?)、次回の後編を読んでいただければご理解いただけるかと思います。
ではではまた次回m(_ _)m
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ヘビ(コーンスネーク以外)

[日常のお世話]コーンスネークの食にまつわる話、前編[シンプルだけど奥が深い]


これまで飼育する前に準備することや、健康な個体の見分け方の保存版の記事を書いてきましたので、今回はコーンスネークの「食」に注目しまとめておきたいと思います。
「コーンスネーク 飼い方」というワードで検索すれば沢山のテンプレがヒットすると思いますが、それがどういった根拠に基づいたものか、また、初心者の方がイメージしやすいように具体例も踏まえて詳細に書いていきたいと思います。
まずは前編といたしまして、日ごろのお世話に関するトピックから始めていきたいと思います。


餌の種類
手に入りやすく、一般的なのは間違いなくアルビノ(白)のマウスでしょう。コーンスネークにとってのマウスは完全栄養食と言われており、マウスのみで終生飼育が可能です。

なにがでるかなではいくつかの種類のマウスや他の餌も使用しますが、どれも特殊な用途のためであり、ヘビが適切な間隔でマウスを食べている場合には給餌する必要はありません。
逆に嗜好性の高い餌の場合は一度味を覚えると冷凍マウスを食べなくなってしまうこともあるため、「おやつに~」や「たまには別の味も~」といった感覚で容易に試すことは避けましょう。
特に鶏肉に関しては多くの質問をいただきますが、栄養価の面でも問題があると言われているのと、その後マウスを食べ無くなる可能性があるため使用は避けた方がいいかと思います。

餌の頻度
「ベストは?」と聞かれると「肥満でなく痩せているでもなく、成長スピードを妨げず且つ身体に負担のかからない個体に合わせた給餌頻度」なのですが、そもそも爬虫類の中ではポピュラーなコーンスネークでさえ統計的なデータは十分とは言えません。
また、個体や飼育環境によって消化吸収の速度は異なるため、ベテランの方々も数値ではなく感覚でベストな状態を推測しているのが現状です。

テンプレ的にはハッチリング・ベビー~イヤリングなら排泄をしたら給餌というサイクル
イヤリング~サブアダルトは週に1,2回
アダルトなら1週間~10日に一回程度

が一般的に言われている頻度ではないでしょうか。
上記の頻度で定期的に餌を食べているコーンであれば2年足らずでアダルトサイズまで育ち、繁殖も可能な状態になるはずです。

P1000359.jpgImage008_2020012322463102e.jpg
アダルトサイズは1m+αぐらいですが、持ってみると初心者の方は意外と小さいことに気づかれると思います。


一方でなにがでるかなでは吐き戻しがなければ食べるだけ給餌し、サブアダルトサイズまではある程度ぽっちゃりした体形を維持することを推奨しています。
これに対してネット上では「与えすぎは健康に良くないのでは?」といった指摘が多く見受けられますが、私の経験則では成長過程で肥満によって命を落とす個体はほぼ0だと思っています。
自然界での彼らの生活を考えてみた場合でもそうですが、生まれてからの成長する速度が早ければ外敵から身を守ることのできる確率が上がりますし、来る冬眠にも備えなくてはなりませんので、肥満など気にせず食べ続けるように進化してきたはずです。
では何故こうもヘビの給餌に関して肥満に対する畏怖が広まったのでしょうか?

これまでに寄せられました相談を思い返してみると、初心者の方がコーンスネークを死なせてしまった場合、原因を特定できずに「突然死」と結論づけてしまうことが殆どです。

そしてこの突然死の原因を考えた時に真っ先に挙がってくるのが肥満で、「餌をやり過ぎたから死んでしまった」と多くの方が仰っており、これが誤った情報が広がっていった原因だと私は考えています。
私はここ10年ほどの間はかなりの数のコーンをこの飼育方法で成長させていますが、「原因の全く分からない突然死」又は「成長過程のぽっちゃり個体の突然死」というものを全く経験したことがなく、これも裏を返せば「ぽっちゃり体形が健康を脅かすことがない」という理由のひとつになり得ると思っています。

加えて便秘に関する質問も沢山いただきますが、温度管理をきちんとしている限り99%問題はないと思っています。
私もコーンスネークを飼い始めの頃は温浴をしたりして排泄を促したりもしましたが、消化を完全にしていない糞を出したり、温浴自体やその際のハンドリングのストレスにより嫌がって臭い汁を出したりする姿を見ているとベネフィットよりもリスクの方が断然勝るような気がしたので現在では全く行っていません。
一方でパイソンやボアでは食べさせ過ぎによって便秘から脱肛まで色々と大変な思いを経験したことがあり、これらの種には温浴は対症療法として有効だと思っています。

また、サブアダルトまでぽっちゃり体形を維持するメリットに関してですが、これは人間に置き換えた場合と同じことだとも思っています。
ヘビでもある程度ぽっちゃりしている方が感染症に対する抵抗力は強く、食べるものがなくとも暫く耐えることができ、安心して繁殖に取り組める身体をつくれる、といいこと尽くめだと思っています。

アダルト以降も食べるだけ与えた結果、鱗と鱗の間に直接肌が見えるような肥満個体には勿論ダイエットを推奨しますので、あくまでぽっちゃりを維持するのは生後一年程(サブアダルトになる)までの限定期間と考えていただけるといいかと思います。


餌のサイズ
これも最もよくお問い合わせいただく質問のひとつなのですが、回答にテンプレはなく、どのタイミングで餌をサイズアップするかは個体を見て決めるといいかと思います。
私の場合は「吐き戻しをしない限り出来るだけ大きな餌」という定義で給餌していますが、万が一にも吐き戻しをした場合には個体が体力を消耗し弱ってしまうこともあるため初心者の方は餌のサイズアップを慎重に行われることをお勧めします。
具体的なマウスの大きさですが、胃腸が強い個体の場合は胴の一番太い箇所の1.5倍くらいの大きさ(太さ)でも難なく消化吸収しますし、虚弱体質が多いと言われている品種(特にディフューズ系、ブリザード系、スケールレス系、また選択交配系や3重コンボ以上の品種)は胴回りと同じくらいか少し小さめのマウスから始めて様子を見ると良いと思います。

IMG_2771.jpgIMG_2772.jpg
パルメットは吐き戻しもなく健康優良児だったのでこのぐらいのサイズを上げていました

IMG_2843_2020012322545927b.jpgお腹の弱い子はこのぐらいでも一杯一杯

P1000386.jpg以前に殖やした個体が自分と同じ大きさの兄弟を事故で飲み込んでしまったこともありましたが問題なく消化したことも・・・


マウスの各サイズの名称として、ピンク(ピンキー)、ファジー、ホッパー、アダルト、リタイアが一般的かと思います。
ピンクとアダルトは爬虫類業界では最も消費量が多く、それぞれさらにS、M、Lとサイズ分けされて販売されていることが殆どです。
コーンスネークの場合は相当大きな個体でない限りリタイアは使う必要もありませんので、最終的にはアダルトMかアダルトLが入手できれば問題ありません。

同じマウスでもサイズによって組成・栄養成分には違いがあり、「餌のマウスをサイズアップしたら成長速度も上がった」などという話もよく耳にします(成分表は無断転載出来ないため気になる方は各自検索してみて下さい)。
同じサイズの大きさのマウスを一度に2,3匹与えている場合は、サイズアップを考えてもいいと思います。
サイズアップを望むにあたり、通常の給餌間隔よりさらに1,2日余分に日をあけて、お腹を十分減らしてから与えると吐き戻しのリスクをさらに減らすことが出来ると思います。

初心者の方には小さな個体をお勧めしませんが、もし入手してしまった場合にはとにかく小さいマウスを購入してください(ショップによってはピンクの特に小さいサイズをピンクSSという名称で販売されていることもあり、小さい個体には有用です)。
もしそれでも食べることが出来ない場合は、カットしたマウスを与えることも考えてください。
(飼育温度を高めに設定することで代謝を促せば殆どの場合にピンクSで問題ありませんので、それでも大きくて吐き戻す際の最終手段となります)
私は出来るだけ断面積を小さくしたいので、上半身と下半身にカットしています。


Image079~00
ディフューズ(ブラッドレッド)系統は多産になる一方で卵が小さくなるため生まれてくる個体も小さくなりやすく、初心者の方は購入の際にお気をつけください。


餌の与え方
新しいケージや環境に馴染む前に餌を与えると吐き戻したりすることがあるため、お迎えした当日は餌を与えず早くとも翌日からにして下さい。

冷凍マウスの解凍方法は色々ありますが、湯煎が無難な方法だと思います。
なにがでるかなでは直接ぬるま湯にマウスを浸して待ち、人肌より少し暖かいぐらいになったら与えていますが、この方法ではマウスのにおいが薄くなってしまうのとマウスが濡れてしまうため、個体によっては嫌がることもあります。
また、あまり暑いお湯で解凍するとタンパク質が編成し、白く湯だったような状態になります。
多くのコーンはこの状態を嫌うのと、真偽の程は定かではありませんが消化に悪影響が出るとの情報もありますので暖め過ぎない方が良いです。
解凍方法にバリエーションを与えることで拒食状態から立ち直ることも多々ありますので、その辺の方法は後編で詳しく紹介いたします。

ピンセットから直接与える方法と置き餌がありますが、個体によって好みが分かれるため各自ヘビさんと相談してください。
ピンセットから与える場合、マウスを目の前で小刻みに震えるように見せてやると巻き付いてから食べだす個体が多いと思います。
上品な個体はマウスが死んでいることを認識しているのか、巻き付かずにそのままゆっくりと飲み込み始める個体もいます。

給餌の際は注意深くコーンの反応を見て、興味がありそうかどうか(見に来るか、舌を出してにおいを嗅いでいる)、食べたそうにしているか(鼻でコツいたり、噛みつくけど放す)判断してください。
興味があるようであれば、マウスの解凍方法や給餌方法に変化を与え、皆さまのコーンがどういった給餌方法を好むか探ってみてください。

もし人間を見ただけで逃げ回ってパニックになる場合や、ずっと隠れて出てこない場合は置き餌で様子を見て下さい。
ペットシーツやキッチンペーパーを床材に用いていると下に潜ることがありますが、その際は床材をめくってコーンの見える位置に置き餌しておくと食べることがよくあります。
警戒心の強い個体は短時間の置き餌では食べないこともよくあるため、一晩放置してから翌朝確認といった長めの放置がおすすめです。

書き忘れや疑問に思うことがございましたらお気軽にご指摘いただけると幸いです。
ではでは後編の拒食編に続きますm(_ _)m
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飼育する前に

[危険な年末]正月気分はまだ抜けない[のんびり年始]

ヨーロッパと言えば年越しには独特な風習があるのですか皆さまご存知でしょうか?

大晦日の花火大会です

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といっても打ち上げている人も見学者も皆素人(周辺住民)なんですが、日本では一般的に販売されていないような巨大なものがそこらかしこで打ちあがります。

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音が日本のものに比べて凄まじく、中学校?高校?の敷地内からも打ち上げられる花火!!
辺り一面煙に包まれ、新年5分後には空爆されているんじゃない?という雰囲気に・・・


IMG_3067.jpg爆発する道路・・・

道路に見学者の姿がちらほら見られ、車で見に来る人も・・・と思ったら・・・

IMG_3175.jpg


開いたトランクから打ち上げ花火が発射!!!バックトゥーザフューチャー!!マッドマックス!!

IMG_3208.jpg

翌朝は花火のごみが道路も含めて至る所に散乱しているのですが、一日経つと何事もなかったかのように清掃され日常へと戻ります。この切り替えの早さ!!




ヨーロッパの人達はのんびりしているために職場はまだ殆どの人が休んでいます。
アマゾンでプレートヒーターを頼んだのが職場に届いたのですが、「何の実験に使う器具?」と皆興味津々で見ていました(ヘビ用です)。

IMG_3224.jpg

日本では販売されていないであろう会社の製品ですが、激安価格にも拘らず温度調節が可能そうなダイアルもついていて期待大です。
とりあえず大きいのを2枚買ってみたので、具合が良ければ今後はこれで統一しようかと考え中です(まだ増やすの?と同僚にも言われる)。

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IMG_3219.jpgIMG_3218.jpg
IMG_3223.jpg脱皮前のアネリヘテロパルメット♂


パルメット夫婦(予定)は断食を終了し、週末からいよいよ冬眠に入ります。
体形も申し分なく、冬眠期間は短めの予定なので、4月ごろにはまた元気な姿をお見せできるかと思います。
おやすみなさい💤(=_=)
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コーンスネーク

[明けましておめでとうございます!!]今年もよろしくお願いします[&ビッグニュース!!]


明けましてめでとうございます!!今年もどうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m
まずは新年一発目ということで、お正月に相応しいおめでたいニュースからお届けしたいと思います。


内容はコーンスネークの新コンボモルフのご紹介ですが、今回ご紹介する個体は私ではなく、私が学生時代にリアルでお世話になった先輩が長い年月をかけて作出したものになります。
嬉しいことにこの方は私と出会ってからコーンの飼育を始められ、その後目標のコンボを実現するためにブリードをしてこられました。

只でさえ当時は手に入りにくかったホワイトアウトとピンク色をバキバキに発色しているサーモンスノーを交配するところから始め、昨年になってようやく見た目に違いのある個体を得られたとのことでした。
シブリング(同腹兄弟)のホワイトアウトと比較して画像を送っていただきましたが、皆さんこの個体が何かお判りでしょうか?

IMG_0002_BURST0010013.jpg上に乗ってる方です


おそらくストロベリーホワイトアウト(ストロベリー+チャコール+アメラニ+ディフューズ)で世界初のコンボとなります!!



Untitled-1_2020010220171937a.jpgお腹


ストロベリーはハイポメラニスティックを引き起こす遺伝子変異の一種とされており、いくつか確認されている他のハイポと比較しても一番ショッキングな赤~ピンクを呈することで知られています。
また”ハイポメラニスティック”と言われてはいるのですが、実際には黒を減退させるだけでなく赤系統色の発色を増加させるため、アルビノをベースとしたモルフと組み合わせても見た目で区別できるほどの異彩を放ちます。
競争が激しいコーンブリーダーの中でも、さらに競争が激しい白+ピンク系の新品種をこんなスピードで作出されるとは驚きです!

あくまで現在は表現型でのみの確認(予想)ですので、今後はこの個体をベースにしての遺伝子型検証とさらなる選別交配を行うことによって、より赤くより模様のない確立した品種として仕上がっていくことと思います。
成長過程でどのように色彩が変化していくかも楽しみで、今後に期待しています!!

category
コーンスネーク

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